
西方暦5世紀半ばに登場し、以来現在(9世紀)にいたるまで全西方で使われてきた従兵機である。
構造は操兵の中でも非常に単純な部類に属する。ただし、後世に一度に大量生産するために作られたものとは異なり、あくまで鍛冶工の経験と技能に頼った手工業的生産によるものであるため、制作には相応の人手と時間がかかる。
それでも他の機体に比べれば安価であり、また非常に扱いやすく、故障も少なかったために、長い年月の間使われ続けることになった。
性能的にはお世辞にも高いものではなく、その分素直で扱いやすいとも言える。このため、後の量産従兵機(ただし工業技術的な量産ではなく、手順や部品の整理によって効率化を図ったもの。組み上げは相変わらず職人頼りだった)が登場するまでは、雑兵が乗って装備や糧食、資材などを運搬したり、数を揃えて集団で戦うために使用されていた。