ザクレイ

 西方暦830年代に入って登場した、従兵機の最新鋭機。
 仮面の格で劣る従兵機を、下位の狩猟機級まで力を引き上げるという目的で作られた実験的な機体である。
 従兵機でありながら、マルツ・ラゴーシュに匹敵する能力を持ち、9世紀に起きた戦乱でそれなりの戦果をあげている。
 だが、皮肉にもザクレイは機体製作に非常に手間がかかり、素材にも高価なものが用いられたため、結果的に安価な狩猟機よりも高価になってしまい、また保守整備にかかる費用も割高になる傾向が強かったため、20数機が作られたのみで姿を消すことになった。
 この機体に乗る人間は、正規の騎士ではないことが多く、狩猟機の騎士たちからは「もどき」と呼ばれ、嫌悪の対象となった。
 一方、非正規の操手たちは好んでこの機体を使い、集団で多くの名のある狩猟機を討ち取っている。