




聖刻教会八聖家ストラ家の嫡子にして《南部の猪》の異名を取る聖騎士。
父親にして聖刻騎士団団将のジャン・ストラより剣技、南派八極流の印可を授かる。愛機は祖父の代から乗り継いできたラグ種の傑作機パラシュ・バラーハで、連合軍旗揚げの際にストラ家屋敷の倉に眠っていた八機神の《木龍の操兵》キノ・ヴァシュラ・アヌダーラに乗り換えている。
家族は父と妹のイネス。母親とは死別している。
(聖都編)
腐敗が進む騎士団の綱紀粛清には大動乱を鎮めた英雄として名高い先代団将ラドウ・クランドの助力がいると信じて中原のカッチャナラ山脈に向かう。
だが、ラドウは目の前で殺された上に先代団将殺害犯にでっち上げられてしまう。絶望するガルンだったが、騎士団の腐敗どころか、中原や西方をも含む大陸全土を混乱の渦に巻き込もうとする巨悪の存在を知り、ラドウのもとで知り合ったフェンとともに立ち向かう決意を固めた。
聖都の戦いでは《風の門》ゾマの体を乗っ取ったダム・ダーラに敗れてフェン共々死亡する。だが敵方だった《月の門》カルラの秘術により蘇生する。
(東方編)
《白き操兵》ヴァシュマールと《黒き操兵》ハイダルの決着を見届けると東方への帰路に就く。同行者はフェン、クリシュナ、ジュレの三人。
東方の地に足を踏み入れるとガルンは教会の破門者にして、お尋ね者扱いを受ける。その間にも法王の命を受けた主君筋のクランド家が軍を率いて迫ってきていた。そして東方南部域のルアンムーイ平原にてクランドとストラの騎士が注目する中総大将のラマール・クランドと一騎討ちの形で対峙する。
裏では殺し合いをさせて邪魔者を共倒れにさせたいザトウクの陰謀が張り巡らされていたが、ガルンの心の強さが一切をはね除け、頑なだったラマールを翻意させる。
遂にクランドとストラの和解がなるが、ガルンの古巣であり聖刻騎士団でも最強と目される赤龍騎士団が攻めかかってきた。クランドとストラは一丸となって立ち向かう。
が、この情勢下でもっとも警戒すべき敵は赤龍ではなかった。何百騎も操兵が一戦場で死闘を演じる。その際に放出される戦気がヴァシュマールに施されていた封印をまた一段階解き放った。覚醒したヴァシュマールは操手であるフェンの制御から外れ、その魂を肉体ごと取り込もうとする。
恐れていた暴走を食い止めるべくふたりの封印者ガルンとクリシュナ、ラマールを加えた三人の操兵が聖剣を抜いてヴァシュマールに斬りかかる。しかし伝説の三聖剣をもってしても暴走状態のヴァシュマールを短い時間だけ押さえ込むことしかできない。が、一時的な均衡を得るだけで充分だった。
動きの止まったヴァシュマールにアビ・ルーパに搭乗していたジュレが乗り込む。その呼びかけでフェンは巨神族の英雄だった前世の自分を思い出し、分かたれたもうひとりの自分であるヴァシュマールと同じ力を得る。屈服させようとせず意思を尊重してくれたフェンに恩義を感じてかヴァシュマールの攻撃性はを潜めた。
(僧正編)
以降ガルンはフェンらと別れてクランド=ストラ連合軍に加わり、教都ワースランに向けて軍勢を進めることになる。連合軍での役割はラマールを総大将でガルンはそれを支える副将となる。一門を束ね、戦略外交だけでなく兵站の手配までしていたふたりの老将バクル・サーサーンとイハル・ロウが脱落したため、ガルンとワルサ・ジュマーダ両名に皺寄せがきた。
(神樹編)
聖刻騎士団西部域方面軍四鳳騎士団と商都ヴィシャーム近郊で決戦に及び、これに勝利する。