



旧ホータン国女王リムリア・トゥルー・メネスの第六王女。
ホータン滅亡時に密かに王都を脱出し、ダマスタのカロウナ村でソーブン寺の管長の娘として育てられたリムリア・ヴァルマーの本当の名。封印が解かれ、黒髪黒目から金髪碧眼に戻った。
一万年前に巨神族に使役されていた補助種族《小さき人々》の少女リムリアの複製体でもある。
地の底に眠っていた真なる聖都を地上に現出させるために管理者の血統と、巫女ないし女王の自覚が不可欠なため、作られた仮人格を植えつけられて儀式を執り行う。
聖都の封印は解けて《白亜の塔》の大半と地下居住区が露出、さらに古代操兵軍団である《千の守護者》までもが蘇る。用済みになったリムリアは始末されてしまうが、《塔》の意思ともいうべき《集合意識体》の意を受けた《千の守護者》の仮面がメッセンジャーとして《月の門》カルラの元に遣わされて蘇生を執り行う(ついでにガルン・ストラも)。
生き返ったリムリアは《集合意識体》と精神融合を果たし、一万年前の記憶と長らく《八の聖刻》同士の闘争に係わっており、特に《白き操兵》ヴァシュマールとの因縁が深かった経由を知る。
《黒き操兵》ハイダル撃退後は、集められたホータン国民を放置できず、国を率いていく。歴代女王の記憶が蓄積する《集合意識体》と超古代文明の産物である《塔》の能力、それよりは時代が下がるが隔絶した性能を有する一千騎もの古操兵軍団によって周辺国も容易く手を出せない国になる。
また以降はたびたび遠隔から《八の聖刻》に干渉し、東方編ではヴァシュマールの暴走を食い止め、僧正編では《黒き僧正》との戦いを支援した。そのせいでダム・ダーラから敵認定をされて神樹編では聖都に四神三人と獣機の群れを送り込まれて多大な損害を出し、国を守るためフェンとともに国を出る。
■付記:朝日新聞出版刊行神樹編弐初版にある第四王女は誤記です。