
ラマス教の大僧正。《白亜の塔》の管理者である《リムリア》の系譜に連なる女性のひとり。
ホータン国女王だったが、国が滅びる未来を知って側面から支えるべく退位してラマス教に入門する。二〇〇才を超えて指導者的地位まで昇ったかいがあり、ハラハ・ヴァルマーやハオ(フェンの父親)など優れた僧侶拳士を育てて古巣に送り込んでいた。
ホータン滅亡後もハラハを辺境のソーブン寺の管長に据えたり、赤子のフェンを抱えて東方から戻ったハオをカロウナ村に匿うなど影から支援を続けていた。なお、第五次ダマスタ=ウルオゴナ戦争においてクリシュナにハラハやイハルを介して聖剣アル・ス・レーテを授けている。
《塔》での決戦においては、総本山に集めたラマス僧の祈念をダム・ダーラにぶつけてリムリアを支援したが、怒りをぶつけられて山ごと焼き尽くされた。死亡後は《塔》の思考結晶内で記憶と意思が保存されていたらしいが、本編では未登場のまま終わった。